教員からのメッセージ

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研究室に興味をもたれた皆さんへ

皆さんが社会で活躍することになろう,これからの10~20年間は,今までは予想もできなかったような大きな変化が起きる時代になりそうです.それは皆さんにとっては,自分自身もどんどん変わって行かなくてはいけないという点で大変でもありますが,逆に多くのチャンスにも恵まれるということも意味しています.変化することを恐れずに,自分自身の可能性を開拓して,新しい時代のリーダーとなりえる人材に育っていって欲しいと思っています.

「新しい枠組みを構築する力」を身につけて社会に出て行けるような教育を行います

田邊準教授
田邊 孝純 教授

皆さんの多くは日本の企業に就職するかもしれません.しかし皆さんが活躍するころには,高品質・高技術という従来のビジネスモデルの継承だけでは,国際競争を勝ち抜けなくなってくるでしょうでしょう.

もちろん高品質・高技術というのは今後も日本企業の代名詞であり続けなくてはいけませんが,新しい観点も必要になってきています.いくら高機能であってもユーザが求めているものとは違っては物は売れません.高品質なシステムを輸出する際は,メンテナンスの技術も含めてパッケージングしなくてはシステムを買ってくれる国はないでしょう.
技術,リスク,国際関係等がより複雑化してくる中,どういった仕組みを・いつ・どのようにして・誰と作り出していくのか,そしてそれをどう発信していくのかという力が皆さんには必要とされてきます.これは政治の世界でも,ビジネスの世界でも,研究の世界でも同様です.例えば研究の世界は,問題がますます複雑化しているにも関わらず,内容はますます細分化してきて専門的な知識を必要とされてきていて,個々の物理現象が一見全く関係なさそうに見えることが増えてきています.しかしそこには全体的な秩序が隠されているのです.それを発見・構築して研究の進むべき方向性を示す力が重要になってきています.歴史的にも,大局観という言葉や,その反対の意味としてI can’t see the wood for the trees(木を見て森を見ず)という言葉が生まれてきたように,このように,新しい枠組みを作りだすという力は,今後ますます多くの分野で共通して重要性を増してくることでしょう.研究を通じて大局観を身に付けるような教育を行います.

2010年に発足した新しい研究室です

改装直後の実験室(2010/4)
改装直後の実験室(2010/4)

研究室を一つの会社にたとえてみれば,ベンチャー企業を立ち上げて,これから世界と勝負できるような大きな会社に大きく育てていく,という状況に似ています.先輩と協力して研究室の立ち上げに実際に参加することになり,研究室の枠組みを決めてその進む方向を決める重要な役割を担うことになるのです.決して楽な研究室を作っていこうと思っているわけではありません.世界最先端の研究を行い,しっかりとした発表(プレゼン)能力を身につけ,人との積極的なコミュニケーションをとり,そして課題を自分でまとめる力を身につけてもらいます.一方,しっかりと遊ぶことも忘れません.どのような研究室にするかは皆さんの想像力と構想力にかかっています.こういった活動の一つ一つが「新しい枠組みを構築する力」に結びつき,将来自分で起業する時も,就職した企業で新規プロジェクトをまかされた時も,新しい組織を運営するときも,政治の道に進んで新しい政策を考える時も,世界に飛び出て新しい土俵で勝負する時も,研究の道に進み新たにテーマを立ち上げる時も,皆さんの将来を拓く力になってくれるものと信じています.

田邉フォトニック構造研究室では光の本質に迫る研究を行います

研究の内容の詳細は別のページに譲るとして,ここでは私の研究に対する姿勢を皆さんに伝えてみようと思います.

研究は専門的な領域を深く掘り下げる活動であることには間違いがありません.しかし,自分の守備範囲だけに立てこもって,社会との接点を考えない研究の方法(もしそういったものがあるとすれば)は,私は好しとはしません.研究はリスクの高い先行投資という立場なので,いつかは(それが10年後なのか50年後なのかはわかりませんが)社会の役に立つと信じて,そこに至るまでの道筋を明確に示しながら研究を進める必要があると考えています.実はそのような道筋を描く作業は,基礎研究になればなるほど難しくなってくるものですが,それこそが研究のビジョンを示す力を養うという点で,当研究室の教育目標である「新しい枠組みを構築する力」につながっていくと考えているのです.研究室に配属されれば君たちにも,個々の専門的な研究テーマを深く掘り下げていってもらいますが,それと同時に,それらの研究が将来社会でどのように役に立っていく可能性があるのかという点をわかりやすくプレゼンしていってもらうことで,研究力・プレゼン力そしてビジョンを示す力を養ってもらいます.

研究の技術的な詳細について今はわからなくても心配いりません

いろいろと小難しいことを書きすぎて,身構えてしまった人もいるかもしれませんが,何も心配することはありません.特に研究の内容に関しては技術的な詳細が解らなくて不安を覚えるのは当然です.それらはこれから輪講や実際の実験を通じて理解していけば良いことです.それらはしっかりと指導します.研究は,座学であるように途中で内容が理解できなくなってその後の授業についていけなくなる,といったことはありません.何といってもそもそも最初からわからないのですから.わからないときは素直にわからないと言えるのも身につけるべき力で,その時にはわかるまで丁寧に指導し,ハードルを高く設定することはしません.逆に,君たちが先輩になったときには後輩たちが理解できるまで指導してもらいます.

より細かいことは,教育のページ研究のページにありますので,そちらを参考にしてください.
2010年6月7日作成
2011年11月4日更新
[For Students]